葬祭プランナーに
なるには

COLUMN

葬祭プランナーはブラック?

葬祭プランナーは『ブラック』って本当?
働き方の実態を解説!

葬祭プランナーというと、「休みが少なそう」「いつ呼ばれるか分からない」というイメージを持たれる方も多いかもしれません。実際、かつての葬儀の現場では、突発的な搬送や深夜早朝の対応が重なり、長時間労働が避けられない働き方が“当たり前”になっていた時期がありました。
ただ近年は、人手不足の中で多様な人材を確保し、働き続けられる職場にしていくために、夜勤の運用や勤務設計を見直す動きが進んでいます。ここでは、以前の課題感を踏まえつつ、現在の働き方がどう改善されてきたのかを、具体例も交えてご紹介します。

「ブラック」という印象につながる要因

葬祭プランナーの業務は、式場の手配から通夜・告別式の運営、ご遺族対応まで幅が広く、式の時間帯に合わせて動き方が変わります。実際の現場では、日中の勤務に加え、一定時間の自宅待機を伴う夜間当番が定期的に入る運用も見られます。夜間に搬送や安置の対応が発生する以上、完全に“夜を切り離す”ことが難しい職種である点が、負担の大きさにつながってきました。夜間当番の後に、そのまま日中の勤務が続くケースもあり、体力面だけでなく生活リズムの面でも負担になりやすいことが、「ブラック」という印象につながる要因になっていました。
だからこそ近年は、夜勤のあり方を見直し、負担が偏らない設計へ寄せる企業が増えています。加えて、時差出勤など、自身の担当する式の開式時間に合わせた出勤・退勤を行う働き方を導入している企業もあります。

夜勤の仕組みで変わる働き方

働き方の改善で分かりやすいのが、夜間対応を日勤と切り分ける取り組みです。夜勤専門のスタッフを置き、午後3時半から午前0時、午前0時から午前8時半の2交代制で回す例もあります。日勤者の夜間拘束を減らせるため、生活リズムを整えやすくなる点がポイントです。
また、女性社員の深夜早朝勤務をやめるなど、担い手の多様化を前提にした設計へ切り替える動きも見られます。現場では、同性ならではの配慮が求められる場面もあり、夜勤負担を減らすことが、人材の定着に加えて、対応の丁寧さにもつながり得る側面があります。
もちろん、葬儀は予測できない仕事であり、突発対応をゼロにすることは簡単ではありません。それでも、夜間対応を誰が担うか、勤務の組み方をどう設計するかを見直すことで、「続けられる働き方」に近づけていく動きが広がっています。

まとめ

葬祭プランナーは、突発対応が起こり得る仕事の特性から、以前は夜勤や長時間労働が当たり前になりやすい側面がありました。一方で近年は、夜勤の担い方を見直し、女性の夜勤を廃止する、夜勤専門職を設けるなど、負担を偏らせない工夫が進んでいます。
ご遺族の想いに寄り添い、一度きりのお別れの場を支える仕事である以上、決して「楽」ではありません。それでも、誰かの人生の節目に深く関わりながら、自分の生活リズムも大切にしてキャリアを築いていける点に、葬祭プランナーならではのやりがいがあります。「ブラック」という先入観だけで判断せず、働き方の実態ややりがいにも目を向けると、葬祭プランナーという仕事の魅力が、もっと見えてくるはずです。