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TEAR Last Episode

音楽が呼び起こす、想い出、そして感動。

担当者 藤井 敬介
施行会館 ティア越谷

既成概念にとらわれない、感動の葬儀。

「お通夜の後に、ミニライブをやりませんか?」

私の唐突な提案に、喪主である故人の奥様とご遺族は、驚きの表情を見せていらっしゃいました。

故人様は50代の男性。ビートルズが大好きで、長年バンドを結成し、ギタリストとして、ビートルズのカバーなどを中心としたライブ活動をされていました。約1ヶ月後にもライブの予定があり、仲間との演奏を楽しもうと懸命に病気と闘っていらっしゃいましたが、そのステージに立つことは叶いませんでした。早すぎる死。ご遺族の方々は、こじんまりと葬儀を行い、音楽仲間の皆様には、静かに眠っている故人様の顔を見ていただき、最期のあいさつをしてもらえればとお考えでした。しかし私は「故人様の望む葬儀とは何だろうか」と想像を巡らせました。故人様やご遺族の皆様の心の中にある想いや雰囲気を汲み取って、感動していただける葬儀をしたいという一心でした。

お酒が好きで、何よりビートルズや音楽を愛された故人様。きっと湿っぽい葬儀ではなく、大好きな音楽と仲間に囲まれて、楽しく過ごしたいだろう。私も若い頃、バンドをやっていただけに、直感的にひらめいた提案でした。

喪主様はとまどいつつも「葬儀会館で、夫が念願だったライブができるなら」と、すぐにバンド仲間に連絡を取ってくださり、通夜の最後にミニライブを開催することになりました。

式場を、ライブハウスの雰囲気に。

私はいつも可能な限り、式場の空間をフルに活用した葬儀を行いたいと考えています。今回は、式場全体をライブハウスのように設えました。まず壁一面にビートルズのレコードジャケットや写真を貼り、そこに参列の皆様にメッセージを書き込んでいただけるようにしました。また故人様の常連のお店だった、バンド名にもなっているミュージックバー『おとわ』の看板を手作りで再現。照明は、ブルーライトを使い、通常なら祭壇まわりに設置する供花を、あえて式場入口に飾り、ライブハウスの雰囲気をつくりました。棺の傍らには、1ヶ月後のライブで着るはずだった衣装と、いつも被っていたお気に入りの帽子、そして、故人様所有のジョン・レノンも愛用していたギター「エピフォン・カジノ」を展示しました。

音響などの機材の準備を整え、通夜の開式には、BGMとして、ビートルズの名盤アルバム『アビイ・ロード』から『カム・トゥゲザー』を流しました。

泣いていただける、喜んでいただける
葬儀と向き合う。

通夜が終わると、いよいよミニライブがはじまりました。バンドメンバーの中でも特に若く、親しかったボーカルの女性が、言葉を選びながらゆっくりと語りはじめました。

「お酒が好きで、音楽が好きで、たまたまお客としてバーに足を運んでいた私を『やってみたら?』と誘ってくれた。お父さんみたいな存在だった。なんで死んでしまったの・・・。」

故人様の生前の姿が、参列者の皆様一人ひとりの心に思い浮かんだことでしょう。式場は静寂に包まれました。演奏は3曲。タイマーズの『デイドリームビリーバー』、ブルーハーツの『青空』、そして最後はジョン・レノンの『スタンドバイミー』。静かに聞き入っている方、リズムを足で刻んでいる方、一緒に口ずさんでいる方、それぞれの形で演奏に耳を傾けられていました。喪主の奥様は「夫の歌声が聞こえてくるようだわ」と涙を流していらっしゃいました。やがて、会場中がすすり泣きの声に包まれました。しかし、一番号泣していたのは、私だったかもしれません。

音楽の力は本当に素晴らしいものです。音楽を通して、故人様がいた情景や想い出が重なると、涙があふれるような感動を生むのです。人間の感情である「喜怒哀楽」のうち、喜びや怒り、楽しさは素直に表情に現れるものですが、悲しみの感情だけは、普段なかなか表に出すことはありません。しかし葬儀を通して、その悲しみの感情をせき止める堤防が崩れ、思い切り涙することは、最期のお別れにとても大切なことだと思うのです。そんな、心を故人様だけに向け、泣いていただける葬儀を提案しお手伝いできることは、不謹慎かもしれませんが、私にとっての喜びでもあるのです。

出棺時には、参列の方々のメッセージが書かれたビートルズのレコードジャケットや写真をつなげ、布のようにして棺にかぶせました。故人様は今ごろ、天国でジョン・レノンやジョージ・ハリスンとジョイントライブをしているかもしれません。

「通夜の後にミニライブを提案してくれたこと、本当に驚きました。とても感謝しています。この葬儀と藤井さんを私たちは一生忘れません」。喪主様からはこんな言葉をいただきました。確かに私にとっても、ティアにとっても、前代未聞のミニライブでした。でも、躊躇することはありませんでした。「お客様に喜んでもらいたい」、そのために私はいつも葬儀に向き合っていたいからです。

担当者の想い

担当者:藤井 敬介

感動の葬儀のため、どんな小さな工夫も逃さない。
担当者:藤井 敬介

自分の趣味でもあった音楽をテーマとした葬儀だったため、たくさんのアイデアが湧き出てきました。どんな小さな工夫でもやるかやらないかで、印象がガラッと変わることがあります。ですから私は思いついたら必ず実行します。しかし、私一人では限界があります。他のスタッフの発想や力を借りながら、一丸となってご遺族のことを考え、感動の葬儀を行うことの大切さを学ぶことができたと思っています。