弔辞を頼まれたら

「ご参列の方」

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弔辞を依頼されたときに知っておきたい「基本の弔辞の書き方」

葬儀の場で参列者の代表となり、故人へ最後のお別れの言葉を読み上げる「弔辞」。
弔辞は故人と特に親しかった方が行うため、誰でも弔辞を依頼される可能性があります。
もしも弔辞を頼まれたら快く引き受けられるよう、弔辞の基本の書き方を学んでおきましょう。

1. 弔辞とは

弔辞とは、葬儀の際に代表者が読み上げる故人への最後の挨拶を言います。通常、弔辞方は故人と特に親しかった方、長い付き合いの方に依頼されます。
弔辞は故人の死を悼み、弔いの気持ちを伝えるとともに、参列者に対し故人の人柄や業績を伝える役割も持っています。

2. 弔辞を頼まれたら

弔辞を読むということは、特にはじめての方や、大人数の前に出て話す機会があまりない方にとっては大変な役割となるかもしれません。しかし、ご遺族の方は「あなたなら」と思い、ご依頼されています。その気持ちを汲み、弔辞を頼まれたら断らないで引き受けるようにしましょう。
通常、弔辞を依頼されてから葬儀までの時間は短く、文章を考える時間は少ないかと思います。しかし、テンプレートのような文章となっては寂しい弔辞となってしまいます。心を込めて執筆し、自分の言葉、文章で気持ちを伝えましょう。
弔辞は葬儀の際に読まれたあと、喪家に保管されます。そのことを考慮し、できるだけ丁寧に書くようにしましょう。

弔辞の書き方

正式には、弔辞は奉書紙か大判の巻紙に薄墨を使い毛筆で書きます。
弔辞を書き終えたら奉書紙や巻紙を折りたたみ、何も書かれていない奉書紙で上包みをします。そして上包みをした紙に、表書きとして毛筆で「弔辞」と書きます。

毛筆の扱いに慣れていない方の場合、近年では略式として便せんに万年筆で書くこともあるため、その方法でもかまいません。
便せんを用いた場合は、何も書かれていない白い封筒に入れます。注意したいのは、封筒は一重のものを使用することです。二重になっているものは、「重ねる」という忌み言葉に繋がってしまうため避けるようにしましょう。

葬儀に参列する際は、男性はスーツの内ポケットに、女性はふくさに包んで弔辞を持参します。

弔辞文作成のポイント

  1. 亡くなられた事への悲しみを述べる。
  2. 故人の業績を称え、人柄を振り返る。
  3. ご遺族を励まし、今後の自身の協力の意向を述べる。
  4. 故人の冥福を祈り結びとする。

忌み言葉「重ねがさね」「度々(たびたび)」「益々(ますます)」「また」、「再び」などは、使わないように気をつけましょう。