ご遺体安置

葬儀の流れ「喪主・ご遺族の方」

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葬儀までの間の適切なご遺体安置と注意点

亡くなった方のご遺体は、数日後葬儀が行われるまで適切な方法で安置する必要があります。突然のことで焦らないよう、事前に流れを知っておきましょう。

1. ご遺体安置とは?

ご逝去されてからお葬式までの間、決められた場所にご遺体を保管しておくことを「ご遺体安置」と言います。
病院で亡くなられた場合、まずは病院内にある霊安室へと移動します。しかし病院内では長い間ご遺体を安置することはできないため、すぐに他の場所に搬送する必要があります。

ご遺体の安置場所と、その手段

安置する場所や手段によって、遺族の準備や費用は異なります。また宗教によって安置する場所が決められていることもあるでしょう。
葬儀の内容と同様、遺族の事情や意向で、どこで安置するのかを決定しましょう。安置する場所には主に以下の場所が挙げられます。

  • ご自宅
  • 葬儀社の遺体安置所(霊安室)
  • 民間業者の遺体安置所(霊安室)

ひと昔前までほとんどがご自宅にてご遺体を安置していました。故人様の住み慣れた家で、ご家族や弔問客が故人様と寄り添って最後の時を過ごすことができます。
しかし近年、ご自宅での安置が難しい場合など、葬儀社や民間の業者で安置されるケースも増えてきています。すべて葬儀社におまかせできることから、ご遺族の負担軽減にもなります。ご自宅と同じように遺族が故人様とゆっくりと過ごせるよう、宿泊型のご遺体安置所も増えてきています。

ティアの場合
事情により自宅にご遺体を安置することができない場合、ティアにて安置場所を確保しますのでご安心ください。

どのようにご遺体を搬送するの?

ご自宅に安置される場合も、葬儀社や民間業者の安置所に安置される場合も、葬儀社に搬送してもらうのが一般的です。
近距離の場合は、寝台車(寝台自動車)で安置場所まで搬送しますが、遠方の場合は飛行機や船舶も利用されます。近距離の場合、葬儀のプランに搬送費用がセットになっていることも。
また、突然のことで葬儀をどこに頼むかすぐに決めることができない場合は、まずはお体の搬送だけを葬儀社に頼むのも良いでしょう。

ティアの場合
ティアでは、セットプラン内容に寝台車(寝台自動車)で安置所までの搬送(20km以内まで)が含まれております。

2. ご遺体を安置する期間は?

日本では、「亡くなられたあと24時間以内は火葬してはいけない」と定められた法律があるため、1日以上は必ず安置されます。一般的な安置期間は2日〜3日程度であることが多いでしょう。しかし友引などで火葬場が休みの日や予約状況によっては、3日以上と長くなることもあります。

3. ご遺体を安置する際の注意点とは

ご遺体を安置する際に気をつけるべきことを、安置場所ごとにご説明します。

ご自宅

まずはご遺体を安置できるスペースの確保を考えましょう。仏壇のある部屋で、広さが確保できるようでしたら、その部屋に安置することを優先に。
仏壇がない場合は、スペースを確保できる部屋で、さらに冷房で涼しく保てる環境を用意します。
またエレベーターのないアパートなど、ご遺体の搬入が難しくなる場合もあります。搬入できるかどうかを、事前にマンションやアパートの管理会社や葬儀社に問い合わせ、確認をしておくと安心です。

ご安置する場所

ご自宅へご安置する場合、仏壇がある場合は仏壇のあるお部屋にご安置します。仏壇がないときはクーラーがあるお部屋や、涼しい畳のお部屋にご安置します。

ご安置する場所

ご自宅へご安置する場合、仏壇がある場合は仏壇のあるお部屋に安置します。仏壇がないときはクーラーがある部屋や涼しい畳の部屋にご安置します。

ご安置する布団

ご安置する布団は、敷き布団のみ用意します。掛布団や枕は、葬儀社が用意する布団セットがございます。
敷き布団は故人がご使用されていたものが好ましく、信仰する宗教が仏式であれば故人を北枕にしてご安置します。その理由は、お釈迦様が亡くなられたときの向きにならっています。しかし、お部屋の状況で北枕が難しい場合は、西枕でご安置します。西という方角は西方浄土に向けるという意味があります。 最近は住宅事情により、北枕や西枕にご安置することが難しい場合もありますので、その場合は生活に支障がでないようにご安置をすると良いでしょう。

仏壇がある場合

仏壇がある場合は、うち敷きを白色に変えます。
うち敷きとは、仏壇の中に置かれる卓の天板の下に挟み、垂らして飾る敷き物のことです。
仏壇の扉は、浄土真宗、日蓮正宗や創価学会は開けておきますが、それ以外の宗旨宗派は、仏壇の扉を閉めます。ただし、地域や寺院(宗教者)によって異なる場合がありますので、寺院(宗教者)に確認しましょう。

神棚がある場合

ご自宅に神棚がある場合、第三者である葬儀社が神棚封じを行います。
神道では死を「穢(けが)れ」とします。「穢(けが)れ」=「気枯れ」と解釈し、家族が肉親の死によって、生命力が減退している状態のことを指します。そのため、故人を自宅に迎える際には「穢(けが)れ」がおよばないように、神棚の扉を半紙で封印します。

安置した部屋の温度

故人のお体を考え、夏はクーラーを入れるなどして室温を調節しましょう。冬もできるだけ暖房を切り、温度を管理する必要があります。(ただし、お部屋の状況によっては、ご親族様の体調に合わせて調整していただくことも大切です)

保冷剤をあてる

故人のお体を守るために、お体を保冷剤で冷やす必要があります。葬儀社の担当者が対応してくれます。

その他

お祝い事の掛軸がある場合は、外すなどの対応が必要です。
人形がある場合は、目が故人の方を向かないように、向きを変えるか、白い布でかくします。

葬儀社の安置所

プロがご遺体を管理する葬儀社での安置は、衛生保全面での安心感を持つことができます。
しかし葬儀社によっては、付き添いの方の宿泊設備が整っていなかったり、面会や弔問時間に制約があることも。故人様にゆっくり付き添いたい場合は、事前に宿泊できるのか、面会時間はどうなっているのか、確認が必要です。

ティアの場合
ティアでは、ご親族様の宿泊が可能な葬儀場を多くご用意しております。お気軽にご相談ください。
お問い合わせ・相談

民間業者の安置所

近年増加している民間安置所は、宿泊施設が整っていたり、面会制限が少ないなど、ご遺体安置に特化した施設です。
とは言え、まだ葬儀社に比べ数が少ないため、安置場所がご自宅から遠くなることも考えられます。故人様に会いに行くのに時間がかかるかもしれないという点は理解しておきましょう。
さらに火葬施設を持たない業者の場合、他に葬儀社を手配する必要もあります。こちらも併せて確認しておきましょう。

また自宅以外の安置所では、預ける日数が延びることで追加料金が発生してしまうことも。年末年始や火葬場の都合で安置期間が長引きそうなときは、費用面での確認も必要です。